フィリピン人の先生

英語のフィリピン人講師っていいの?

フィリピン人の平均年収は約48万円(2011年)ですから、現地で雇用すれば日本人の講師を雇用するのに比べて10分の1以下ですみます。

フィリピン人講師のマンツーマンレッスンの料金が安いのはその為だと思いますが、フィリピン人の先生というと「訛ってない?」と心配する方もおられると思います。

いやそれが ・・・ 実はそうなんです。訛ってるんです。
中にはネイティブ同様に話せる人もいるでしょうが、まあほとんど訛ってるはずです。

しかしそれに何か大きな問題があるでしょうか。

クイーンズイングリッシュの本家イギリスで俳優やアナウンサーを目指すならいざしらず、言葉本来の役割である、意思の疎通という点からいえば大きな問題ではないと思います。
むしろ英語が母国語でない人の方が、先生としてはいいかもしれません。

こういうと、フィリピン人の英語はめちゃくちゃ訛っていると誤解を与えてしまったかもしれませんが、日本人の日本語訛りの英語よりはるかにアメリカ英語に近い発音です。

なぜフィリピン英語が米国英語に近いかですが、本来フィリピンの母国語は英語ではなくタガログ語です。

昔スペインの植民地だったフィリピンは、19世紀の終わり頃にアメリカの植民地になり、その後太平洋戦争で日本に占領されます。
日本の敗戦で一旦アメリカ領になった後再び独立しますが、太平洋戦争をはさんで、アメリカとの結びつきが強くそのような歴史的背景からか英語が公用語になっています。
発音がアメリカ英語に近いのもそうした背景があるからでしょう。

そしてもう一つ、下の図をeasai’s Linguistics Pageさんから借りてきました。

フィリピンの言語分布

これを見るとフィリピンの首都マニラ周辺はタガログ語ですが、それが通じるのは極一部で、地方にいくといろいろな言葉が使われているのがわかります。
ですからタガログ語が必ずしも通じるとは限りません。
それで公用語の英語が共通語としての役割をもつようになり、フィリピン人に英語が話せる人が多いのかもしれません。

仕事でよく東南アジアに出掛ける私の友人は「異なった言葉の人達が集まる席では、英語で話すのが当然になっている。」と言っていました。

そして、お互いに母国語でないことを意識して話すので、むしろネイティブの英語を話す人よりもコミュニケーションがとりやすいとも言っていました。

こうした国々の人達とコミュニケーションをとる時、クイーンズイングリッシュの美しい発音がどれほどの役にたつでしょうか。
クイーンズイングリッシュも悪くはありませんが、それを本当に身に着けようとすると、何年も長期留学して1日24時間、1年365日、どっぷりとネイティブの世界に浸からないとものにするのは難しいでしょう。

それよりも重要な言葉の役割は、意思の疎通。
相手が何を言いたいかということを理解し、自分の意思や事実を相手に伝えるということです。

日本語訛りの英語でも、それができれば十分じゃないでしょうか。

そういう意味では、複雑に言語がいりみだれたフィリピンで、共通語としての英語を修得したフィリピン人講師の指導は悪くないと思います。

そして何よりいいのは、彼(女)らが明るいことでしょう。

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