中小企業診断士とは(中小企業診断士試験の概要)

中小企業診断士とは

中小企業診断士とは、中小企業支援法に基づいて出された「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」により登録された者のことで、経営コンサルタントとしては唯一の国家資格です。

以前は、工業,商業,情報の3部門に分かれていましたが、2001年に区分がなくなり一本化されました。

法律上、弁護士や公認会計士、税理士のような独占業務はありませんが、政府および地方自治体が行う経営診断業務は中小企業診断士がおこなうことになっています。

しかし資格を取得しても独立して開業する人は少なく、企業に勤める企業内診断士の割合が7割以上を占めるといわれています。

その理由は、試験に合格して資格をとっただけでは、安定した顧客を確保することが難しく、相応の経験や人脈がないと独立開業が難しいということもありますが、資格をとること自体が経営の勉強等自己啓発の目的であったり、会社内での評価を引き上げる目的である場合が多いためという事情があります。

試験勉強の過程で、経営戦略からマーケティング、法律、情報と広範を学ぶことになる為、経営者自身や経営企画室、関連会社の経営を指導したり協力会社の支援を担当する部門などのビジネスマンの学習目標となっています。
学習する内容は、MBA(経営学修士)のものに近いともいわれています。

中小企業診断士になるには

中小企業診断士として登録を受けるには次の2通りの方法があります。

ひとつは、中小企業診断士第2次試験に合格した後3年以内に、実務従事要件を満たすか、登録実務補習機関における実務補習(15日間)を受講し修了するという方法です。
登録実務補習機関というのは、一般社団法人中小企業診断協会です。

2つめは、中小企業診断士第1次試験に合格した年度および翌年度に、独立行政法人中小企業基盤整備機構中小企業大学校又は登録養成機関が開講する中小企業診断士養成課程の受講を開始して修了する方法で、近年はこちらが増加傾向にあります。

登録養成機関というのは、いくつかの大学の大学院や日本生産性本部、(株)日本マンパワーなどで、最新の詳しい情報は、中小企業庁の「中小企業診断士」関連情報を参照ください。

いずれの方法をとるにしても、中小企業診断士試験の1次試験は合格する必要があります。

なお、中小企業診断士の登録有効期間は5年間で、5年ごとに更新が必要になります。
登録を更新するには、5年間で5回以上の研修を受けるか、5年間で実務の従事が30点以上(1日1点)の要件を満たす必要があります。
詳細については、中小企業庁 中小企業診断士関連情報をご覧ください。

中小企業診断士試験

一般社団法人中小企業診断協会が中小企業支援法に基づいて実施する国家試験で、所管は経済産業省です。

第1次試験と第2次試験に分かれ、第2次試験はさらに筆記試験と口述試験の2つがあります。
1次試験は札幌,仙台,東京,名古屋,大阪,広島,福岡,那覇の8会場で8月に、2次試験は那覇を除く7会場で、筆記試験が10月に、口述試験が12月に実施されます(平成26年度)。

第1次試験の試験科目は、

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理(オペレーションマネジメント)
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

の7科目の筆記試験で、すべて必須です。

合格判定は科目ごとにおこなわれ、合格した科目については合格した年を含め3年間有効になります。
すなわち3年以内に、7科目全部に合格しなければなりません。
なお、大学教授や博士号所持者、公認会計士、不動産鑑定士、税理士、弁護士、技術士、情報処理技術者試験合格者などについては一部の科目が免除されます。

第1次試験の合格基準は、総点数の 60% 以上であって、かつ 1科目でも満点の 40% 未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率です。

科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率です。

平成26年度の結果は、
申込者数     19,538人
全科目受験者数  13,805人
合格者数      3,207人
で、合格率は23.2%でした。

第1次試験に合格すると第2次試験の受験資格ができますが、有効期間は第1次試験に合格した年とその翌年だけです。

第2次試験の試験は、筆記試験と口述試験に分かれます。
筆記試験は、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例についてで、4つの事例について出題されます。

口述試験は、筆記試験で相応の成績を修めた人を対象に、中小企業の診断及び助言に関する能力について、筆記試験の事例などをもとに個人ごとに面接の方法でおこなわれます。
試験時間は約10分間です。

第2次試験の合格基準は、筆記試験における総点数の 60% 以上でかつ1科目でも 40% 未満のものがない者であって、口述試験における評定が 60% 以上の者です。

平成25年度の結果は、
申込者数          5,078人
筆記試験受験者数      4,807人
口述試験受験資格取得者数   915人
で、合格率は、18.6%でした。

詳細については、中小企業診断士協会 中小企業診断士試験のページを参照ください。

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